ハンディ3Dスキャナーの概要

3Dスキャンは一般的に3D写真に使用される手持ちの3Dスキャナーで構造化光により計算されます。3Dレーザースキャナーはエンジニアリングの分野で幅広く使用されており、多くの利用用途があります。

その仕組み

手持ちの3Dスキャナーで人を3Dスキャンするには、人物を静止させ3Dスキャナーがゆっくりと体の周りをスキャンして、体のさまざまな部分を特定する必要があります。この作業には通常2分ほどかかります。その後、点群マッチングを行った後、2～3分かけて3Dモデルを作成します。

制限事項

手持ちの3Dスキャナーの場合、最大の制約は3Dセルフィー（3Dポートレートとも呼ばれる）を撮影するために、スキャン中に人が動かないようにしなければならないことです。小さな動きでもデータが狂い、スキャンをすべてやり直さなければならなくなる可能性があります。これら手持ちのスキャナーは、透明な素材（例えばメガネのレンズ）や反射する表面（例えば光沢のある車の部品）をスキャンするのに苦労します。

ポスト・プロダクション

人物のスキャンは大量のスキャンデータから構成されており、ソフトウェアのデータ品質と精度に応じてプログラムが自動的に、または手動で、時には両方を組み合わせてマッチングさせる必要があります。被写体の点群のマッチングとマージする際、被写体が完全に静止していれば、最小限のジオメトリレタッチで済みます。

3Dスキャン中に人物が動くと、点群データの修正に時間がかかる場合があります。3Dスキャン中に人物が動いた場合は、再度スキャンした方が効率的な場合があります。テクスチャーの問題を修正するのにかかる時間は、照明条件やスキャン中に被写体がどれだけ動くかによって大きく変わり、かなり劇的なものになる可能性があります。手持ちのスキャナーでは360度安定した照明を投影できず、照明ムラや影が発生し後処理が必要になります。ポストプロダクションのタッチアップは、プロが行う方がより効果的です。

長所

・ポータブル - 手持ちの3Dスキャナーは、小さなブリーフケースに簡単に収まるので、どこにでも持ち運びができます。設置には通常5分以上はかかりません。
・構造化光を使って深度を計算するため、携帯型3Dスキャナーは従来のDSLR写真測量システムよりはるかに少ない計算で済みます。フル3Dモデルを作るのにかかる時間は、2～3分程度です。
・構造化光ハンドヘルドスキャナーは、小さくて複雑なパーツをスキャンするために設計されたため、優れたディテールを捉えることができます。

短所

・手持ちの3Dスキャナーを使用するには、被写体が2～3分静止している必要があります。そうでないと、スキャンしたモデルが台無しになったり、ポストプロダクションで深刻な問題が発生したりします。スキャン中は息を止めた方がいいかもしれません。手持ちのスキャナーは子供やペットのスキャンには適していません（大人も同様です）。
・高品質の3Dスキャンを作成するには、ストックフォトと同じように照明が重要です。ハンディスキャナーのスキャン結果は、照明をコントロールできないため、環境に存在するすべての照明の不一致を含んでいます。その結果、ポストプロダクションで3Dスキャンの色を修正するのに膨大な時間がかかることになります。
・手持ちの3Dスキャナーは、スキャン中に一定間隔で写真を撮ってディテールを捉えその画像を結合して1つのテクスチャーにします。ハンディスキャナにはさまざまなカメラが付属していますが、その多くはあまり高画質ではないため出来上がった写真も貧弱なものになります。また、写真を結合するため、最終的なテクスチャーにブレが生じます。

結論

ハンディスキャナーによる3Dスキャンは繊細な対象物のスキャンには適していますが、静止している対象物のスキャンにはあまり適していません。ハンディスキャナーは効率性と携帯性に優れているためこれまでにも多くの人に利用されてきました。しかし、現在では、携帯性は劣るものの、同様の価格帯で人や動物のスキャンに優れた専用の携帯型3Dフルボディスキャナーが登場しています。